【父母OBのつぶやき】

其の百六


PTAと父母会

PTAと父母会は似て非なるものです。
PTAは学校に於ける父母会ではありますが、そこには教師が含まれ、義務教育として、無償の筈の教育への教材費の補助をする役割も担っている点です。
その為、強制的に加盟する事を求められており、在籍中に一度はPTA役員としての関りを求められています。
また、活動する時間帯は平日の昼間が多く、仕事を持つ親としては中々、協力し辛い点が挙げられ、構成メンバである教師も参加できず、父母が中心に活動する事となります。
活動の中心は教育への支援、並びにPTA文化行事や地域としての関りで青愛協への参加、防犯と地域での自治会との繋がりが重要視されます。
一方、学童保育に於ける父母会は自発的な組織として活動しますが、やはり子ども達への「おやつ」に関する金銭的な問題もあり、父母会への参加を余儀なくされていますが、おやつ代が引き落としとなる昨今では父母会軽視の傾向と共に参加者が少なくなっている問題があります。
活動目的としては子ども達に対する「安全・安心した保育」を求める事にあり、働く親同士の助け合いが求められています。
指導員の父母会参加は地域によって様々です。
父母会への地域との関りは「学童保育」が社会的な認知がされ始め、「つくり運動」時代の頃とは大きく様変わりして、それ程、意識しなくても良い環境になった様子です。
しかし、まだまだ、学童保育への否定的な考えを持つ方々も多く、事ある度に地域住民への理解を求める必要があります。

PTAの方々から学童保育の親達はPAT活動に参加しないとよく苦言を言われます。
学童の親からすれば、仕事をしている時間帯でのPTA活動はやはり、難しく参加する事へ躊躇するのも事実です。
西宮市に於いては校庭内に施設がある為、校庭利用が多くなり、地域でのスポーツ活動への弊害とされてしまう場合もあり、どうも根本的に双方の理解不足によって問題視されてしまう様に思われます。
この点に於いては学童保育に関る親がPTA活動への積極的な参加で学童保育への理解を得る取り組みを行うべきであると考えています。
当方もPTA役員を1年間行う際には平日の昼間でのPTA活動の変更をお願いしました。
土曜日の昼間での活動へと変えてもらい、どうしても平日の昼間での取り組みに関して参加出来ない事を除き、出来る事を積極的に行う事で理解を得る事が出来たと思っています。

もう一つの活動として、忘れてはならないのは「子ども会」です。
こちらは町内会単位での取り組みとなりますが、活動内容としては「楽しむ」為の行事が中心となります。
地域の親が集まっての会合は無い為、その年の町内会での役員のみで電話等で計画を立てる程度の事になると思います。
しかし、地域でのお祭り事では中心となって活動する必要がある為、学童保育やPTAとの調整をしつつの取り組みに苦労するかも知れません。

西宮市での学童保育は各育成センター単位で運営委員会があり、その構成メンバにはPTA会長、子ども会会長なども含まれる為、なるべく良い関係を築く事は言うまでもない点です。

PTAは「教育・地域防犯」、学童は「保育」、子ども会は「地域交流」と言った点が目的であり、子を持つ働く親としてはどれも外す事が出来ない活動になってしまうと思います。
先に少し記載しましたが、現在の学童保育に対して弱い部分は「地域性」だと感じます。
PTAや子ども会は地域に根ざした活動であり、行政側からも認知された組織として存在していますが、唯一、学童保育での父母会に於いては地域性の欠如は今後の課題として考えざる得ない点だと思います。


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