【父母OBのつぶやき】

其の十二


 繰り返し・・・伝えなければならないこと・・・【全盛期】

 少子化の時代に於いても保育所では待機児の問題が新聞紙上でも問題視され…共働き、母子、父子家庭の世帯が急上昇している社会情勢があり、各地でも学童保育へ希望しながらも入所を認められない事態が増えてきます。

待機児童となる方々に変わり、学童保育に関わる父母を中心に待機児童解消への活動をはじめます。
中々、待機児童となる方々を知る事もできず、同じ仕事を持つ親として…何よりも「鍵っ子」となる子ども達への安全、安心の場所を早急に確保する必要があると待機児童が出ると思われる父母会が中心になり活動を開始します。

行政担当へは市連協が…市議会へは請願書の提出と…連携しながら…

 議会に対しては不採択と言う結果を得ますが…行政担当から問題の重要性を理解してもらい、小学校での空き教室の利用や定員数の弾力的な対応で一時的な回避をする事になります。

また、教育委員会を始め文部省より、放課後の児童に対する安全を求める声により、「放課後子どもプラン」が提唱され…無料で学校施設を自由に利用しての事業プランが川崎市をモデル地域として開始され…学童保育不要論も国で議論される事に…

 学童保育は働く親たちの想い…福祉事業である事から厚生労働省管轄で子どもプランの放課後の子ども達の安全の想いは同じでも…生活の場として捉えず、単に子ども達を監視するのみでの指導員であることから学童保育関係者からはとても受け入れ難いものでした。

しかし、学童保育自体が無い自治体の父母達には少しでも安全であるならば…と受け入れを歓迎する所も少なからずありました。

 現在、西宮市では学童保育としての留守家庭児童育成事業があり、子どもプランへの移行など具体的な動きは無いものの…いつ実施されるか目が離せない状態である事には変わりがない状況です。

学校週5日制に伴い、土曜日の育成センターを開所しない事と計画がなされていました。

しかし、土曜日でも保育を必要とする世帯もあり、子ども達の今までの生活リズムを変える事の弊害も考慮するなら…土曜日も開所して欲しいと…急遽、請願書を提出。
土曜日開所を認めさせると言う快挙を得ます。
この請願書の採択より、施設の定員問題の解消の為の施設の改築…増設に関しての請願、陳情が次々と採択されて行きます。
西宮市ではこの頃より、学童保育へ通う子ども達は最大数に達し、全盛期を迎えます。

 父母達の世代も大きく変わり、学童保育としての成り立ちを伝える事の父母が激減してしまいます。
伝える事…指導員との信頼関係を築く事の重要性に欠けている…現在の衰退へと招く事態になった。


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