【父母OBのつぶやき】

其の九


 繰り返し・・・伝えなければならないこと・・・【揺籃期】

 全国各地でも同様に父母達による共同保育が広がりを見せ、私達、西宮市でも父母達によって共同保育が始まりました。

 同じ女性同士でも地域での女性達は仕事をしてまで自分達の家庭を裕福にしたい・・・子育てを放棄する行為であると非難を受けつつも、地域の方々へ学童保育への理解を求める為、施設として利用しているアパートの清掃・・・行事として行う「餅つき」などでご近所さん達へいつもお世話になった感謝の気持ちを込めて配り、地域のお祭りにも積極的に子ども達と共に参加する事を行っていました。
 これは現在では「行事」として、各父母会毎に受け継がれていると思います。
掃除に関してもご近所の清掃を行う事だけでは無く、最も重要な役割もあります。
それはいつも子ども達が使う食器。
学童保育では子ども達自ら、おやつなどを食べた後、手洗いをして、片付けます。
しかし、子ども達自身での手洗いでは十分な衛生管理も出来ないことから最低でも月に一度、父母達で食器を洗うことを行って来ました。

 父母達は先ず、地域の方々へ学童保育への理解をして貰う努力を惜しまず、併せて、行政への設置、運営への活動を行っていました。

地域の方々への理解が得るにつれて、行政への訴えに各地域の自治体も賛同しはじめ、公設民営への大きなステップへと進む事となります。

 共同保育の中、決して父母達は学童保育での諸問題に対しても父母会内でも相手を非難しつつ、如何に共に助け合い、学童保育をより良いものにするかを模索し始めることとなりました。

腹を割ってでの学童保育への想い・・・相手を罵倒しながらも互いに信頼関係を深く、強固なものにする為に・・・本音で深夜、時には夜が明けるまで徹底して学童の今、今後を話し合っていきました。

 流石に・・・この様な事は、今の父母達には到底真似のできない事であり、学童保育を行政の事業として、設置、運営へと願う想いの重さ・・・強さは求める事は困難な事と思います。


inserted by FC2 system