【父母OBのつぶやき】

其の八


 繰り返し・・・伝えなければならないこと・・・【黎明期】

 学童保育について、何度でも繰り返し、伝えなければ成らないことが数多くあります。

聞く側にとってはとても煩わしく、面倒な事です。
しかし、先駆者の父母達の想い・・・学童に掛けた情熱は伝えなければ成らない為、何度でも繰り返し、機会がある度に話しておかなければなりません。
今はWebでの記録として、残す事が出来、興味のある方々の目にとまり、考える機会となって貰えればと想います。

 学童保育・・・それは行政から積極的に始まった事業では無い点を理解してください。
戦時中は兵士として、男共は戦場に借り出され、国内の唯一の働き手となる女性たちは育児の為、労働者としての地位も得られず、国としても、戦争への物資を必要とした為に仕方なく保育所を各地に設置して、労働者の確保を行いました。
今の健全育成とは目的は大きく異なり、労働者確保が第一でした。
終戦後は特に物資の供給に関しても必要とはせず、労働者確保などは考えることもなく、個人の問題として、放置されます。
一家の大黒柱である主は戦死・・・女性たちだけで、生活の為に子育てをしながら生活をする日々が続いたのです。
その様な情勢を考えると今は非常に景気が悪いと言われながらでも、環境は整備されていると思います。

 戦後の高度成長の中、日本はアメリカナイズされ、女性の仕事に対する慣習での育児に専念すればよいと言う考え方が大きく変わりはじめて来ました。
その様な情勢の変化の中、やはり育児に対して、共働きだから・・・寡婦・夫だからと子育てを放棄する様な事も出来ず、育児と仕事の両立を願う様になり、保育への要求も高まりを見せ初めて来ました。

行政に対して、地域に対しても育児をして貰える施設の設置と運営について共に保育を望む父母達が集まり、作り運動が始まりました。

 この時から既に慣習に縛られた考えを維持し続ける行政や地域の方々への理解を得る為に自主運営で始める保育への理解を求め、決して、「預けっ放しではない」事を地域の方々へ理解して貰い、行政への設置、運営への応援を得る為に日々、仕事と育児・・・自主運営で始めた保育への関心を得る為の様々な活動(今の行事の起源となる)を始めていました。

次の世代を支える子ども達への関心を父母達だけではなく、地域として、育んで貰える様に・・・



揺籃期 - 確立期 - 発展期(成長期) - 全盛期 - 成熟期 - 衰退期 - 晩期(末期)へと続く・・・かな・・・


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